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〜時を越えて、人と文化をつなぐ場所〜
つなぐ古民家が建つこの地は、室町時代末期(16世紀頃)から願泉寺を中心に栄えた「寺内町(じないまち)」として知られています。
当時の面影を今に伝える古民家が点在し、歴史と文化が静かに息づいています。つなぐ古民家もその一つとして、長い時を経て大切に守り継がれてきました。
出典:『和泉名所図会』巻之三(寛政8〈1796〉)、国立国会図書館デジタルコレクション(info:ndljp/pid/2563479)
現在の主屋は、江戸時代中期(18世紀半ば)に建てられたもの。
その後、蔵などの建物が江戸時代末期に増築されました。
当時は「油屋」や「金融業」を営んでいたと伝えられ、町の暮らしと経済を支えた存在でもありました。
長い歴史と美しい意匠を残すこの建物は、平成15年(2003年)に国の登録有形文化財に登録されました。
梁や柱、土壁、格子窓、虫籠窓などの一つひとつに、時代の職人たちの技と想いが息づいています。
吉村家が代々守ってきたこの家も、2016年には継承者がいなくなり、不動産業者に売却されたため、取り壊しの危機にありました。
しかし、「この建物を未来へ残したい」という強い想いのもと、現代表・寺西興一が購入し、保存と再生への道を選びました。
傷みが進んでいた建物は、雨漏りや歪みなど多くの課題を抱えていました。
柱を持ち上げて基礎を新たに築き、屋根を全面改修。襖や障子は、解体予定の古民家から譲り受けたものを再利用しました。
日本建築の知恵と再生の心が息づく、まさに「サステナブル」な改修でした。
約6年の歳月をかけて、ついに建物は新たな命が吹き込まれました。
屋根の改修工事瓦設置
屋根の改修工事瓦撤去
家起こし工事
窓枠塀改修工事中
天井設置工事
転用された四季の襖
転用された松の襖
転用された仏画と水墨画
2024年、改修を終えた建物は簡易宿所「つなぐ古民家」としてオープンしました。
2025年大阪・関西万博を前に、国内外から訪れる人々を迎える“文化交流の宿”として生まれ変わりました。
つなぐ古民家は、ただの宿ではありません。
ここに集う人々が日本の伝統文化にふれ、「物を大切にする心」「相手を思いやる心」をもち、「人と人をつなぐ」場所でありたいと願っています。
過去と未来を、地域と世界をつなぐぎ人々の交流によって平和な社会を築く——そんな架け橋となることを目指しています。